AIと一緒に作業した記録を、一か所にためている。
その置き場所がいつのまにか散らかって、肝心の「今日の変化」が見えなくなった話。
ためておくと便利な「作業場」を作った

AIとやり取りしていると、毎日いろんなものが生まれる。
調べたこと、決めたこと、書きかけのメモ、うまくいったやり方、失敗した記録。
これを散らばらせると、次に同じことをやる時、また一から探し直すことになる。
だから、ぜんぶを一つの作業場にためることにした。
日付ごとにメモを置き、学びを書き足し、いつでも振り返れるようにする。
最初のうちは最高だった。
「あれ、前にどうやったっけ」が、その場所を開けばすぐ出てくる。
そのうえで、毎朝その日に何が変わったかを差分で見られるようにした。
昨日と今日を比べて、増えた・直した・消した、が一覧で並ぶ。
これで毎日の積み重ねがちゃんと見える——はずだった。
案件のデータが、同じ場所に積もりはじめる

崩れたきっかけは、ある案件の作業を、同じ作業場の中で始めたことだった。
最初は軽い気持ちだった。
記録もここに置いてるんだから、案件もついでにここでやればいい、と。
ところが案件は、記録とは比べものにならない量のものを吐き出す。
- 自動で生成される、大量のファイル
- 動かすために入れた、重たい部品の山
- 外に出してはいけない、秘密の設定ファイル
メモは一日に数本でも、案件は一日に何百ファイルも生む。
しかも自分が手で書いたものではなく、機械が勝手に作って勝手に書き換えるものばかりだ。
気づけば作業場は、自分の学びより案件のゴミのほうがずっと多い、雑然とした倉庫になっていた。
「今日、何を変えたか」が見えなくなった

いちばん困ったのは、楽しみにしていた毎朝の差分だった。
「昨日と今日の違い」を開くと、案件が自動で吐いたファイルの増減で、画面が上から下まで埋め尽くされている。
自分が考えて書き足した数行の学びは、何百件ものノイズの底に沈んで、もう探せない。
変化の量で重さが決まるはずの仕組みが、案件のゴミでパンクした。
今日の自分が本当に何を変えたのか、肝心のそこが見えない。
記録をためる場所だったはずが、記録を見えなくする場所になっていた。
おまけに、外に出してはいけない秘密ファイルが、記録と同じ箱に同居しているのも気持ちが悪い。
うっかり一緒に持ち出してしまう事故が、いつ起きてもおかしくなかった。
案件は外へ出して、リンク1枚だけ残す

直し方はシンプルだった。
案件は、作業場の外へまるごと引っ越す。
記録をためる場所と、案件を動かす場所を、はっきり別の箱に分ける。
そして元の場所には、ファイルの本体ではなく案内だけを残す。
「この案件の中身はあちらにあります」という、リンク一枚。
こうすれば作業場には自分の記録だけが残り、生成物も秘密ファイルも混ざらない。
探しに行く道は残っているから、不便にもならない。
翌朝の差分は、すっきり戻った。
表示されるのは、自分が手で書き足した数行だけ。
今日何を変えたかが、また一目で見えるようになった。
「便利だから全部ここに置く」は、ある量を超えると一気に毒に変わる。
ためる場所には、ためていいものだけを置く。
重いもの、自動で増えるもの、秘密のものは、外に出してリンクで繋ぐ。
同居させずに、住所だけ知っておく。
場所を分けるだけで、記録はまた、ちゃんと読めるものに戻る。