
朝の棚卸しで、いきなり数字が並んだ。
稼働0 / 返事待ちの可能性0 / 中断10 / 休眠37。
さらに下には、こう書かれていた。
全47件が停止中です。
一瞬、47件という数だけが目に入る。
多い。
重い。
どこから触ればいいのか分からない。
でも、今日いちばん見るべき数字はそこではなかった。
私はまず、返事待ちの可能性0 で手を止めた。
AI作業の棚卸しでは、残件数より先に「今、人間が詰まらせているものがあるか」を見る。
今日はこの話を書く。
たくさん止まっている日ほど、全部を片付けようとすると失敗する。
最初に見る指標を1つだけ決めると、動き出し方が変わる。
47件あるのに、返事待ちはゼロだった

今日の中間物は、セッション日次ダイジェストだった。
メモや作業ログの中にあるAIタスクを、稼働中、中断中、休眠に分けて見せる棚卸し表だ。
そこに出ていた数字は、かなりはっきりしていた。
- 稼働中: 0件
- 返事待ちの可能性: 0件
- 中断中: 10件
- 休眠: 37件
- 合計: 47件
この数字だけ見ると、「47件も止まっている」と思う。
でも、同じ表にはもう一つ大事な情報があった。
いま稼働中/返事待ちのセッションはありません。
これは、少し安心していい数字だ。
なぜなら、今すぐ誰かが私の返事を待っている可能性がないから。
止まっている仕事はある。
でも、私の返事がボトルネックになって止まっている仕事は、今日の棚卸しでは見つかっていない。
残っている数と、今すぐ返すべき数は別の指標。
ここを混ぜると、AI運用はすぐにしんどくなる。
止まっている仕事と待っている仕事は違う

AIに仕事を渡すと、作業の数は増えやすい。
調査。
下書き。
画像。
実装。
レビュー。
それぞれが別のセッションになり、いつのまにか一覧が長くなる。
だから、棚卸しのたびに「多すぎる」と感じる。
でも、止まっている仕事には種類がある。
- 返事待ち: 人間が答えないと次に進めない
- 中断中: 作業は止まっているが、すぐ動かす必要があるとは限らない
- 休眠: しばらく触っていない。必要なら後で戻せる
この3つを同じ「未完了」として見ると、全部が急ぎに見える。
でも実際には、今日の最優先は返事待ちだけでいい日がある。
返事待ちがゼロなら、少なくとも今この瞬間に、私の未返信でAIを詰まらせている状態ではない。
それなら次は、47件を一気に片付けるのではなく、10件の中断中から1つだけ再開するか、37件の休眠からアーカイブ候補を見るかを選べばいい。
棚卸しは、全部を終わらせるためではなく、今の詰まりを見つけるためにやる。
仮置きのしきい値は、運用しながら育てる

このダイジェストには、もう一つよい注意書きがあった。
しきい値は仮置き。
稼働は1時間以内。
中断は3日以内。
休眠は3日超。
アーカイブ候補は14日超。
この分類は便利だけれど、最初から正解ではない。
実際の作業に合わせて、あとから調整する前提で置かれている。
私はここがかなり大事だと思った。
AI運用では、最初から完璧な分類を作ろうとすると止まる。
「これは中断なのか、休眠なのか」
「何日で古いと呼ぶのか」
「アーカイブしていいのか」
こういう定義で悩み続けるより、まず仮の線を引いて、毎日見ながら直すほうがいい。
今日の線引きなら、47件のうち8件が14日超のアーカイブ候補として見えていた。
この数字も、断罪ではない。
棚にしまう候補だ。
後で戻せるように置き場所を変えるだけ。
分類は正解を当てるものではなく、次の一手を選びやすくするための道具。
だから、仮置きでいい。
むしろ仮置きと明記してあるほうが、運用は育てやすい。
明日は「返事待ちゼロ」から見る

今日の新ルールは、かなり小さい。
セッション棚卸しを見るとき、最初に確認する数字を決める。
私は次回から、次の順番で見る。
- 返事待ちの可能性は何件か
- 稼働中は何件か
- 中断中は何件か
- 14日超のアーカイブ候補は何件か
この順番にする。
全部の残件を見てから考えない。
まず、今すぐ返すべきものがあるかを見る。
それがゼロなら、気持ちを少し落としてよい。
次に稼働中を見る。
それもゼロなら、今日の作業は「火消し」ではなく「整理」として扱える。
そのうえで、中断中から1つ戻すか、休眠を棚にしまうかを選ぶ。
AIに任せるほど、作業の数は自然に増える。
だから、一覧の長さだけで焦らない。
見たい数字を決めておく。
今日なら、それは 返事待ち0 だった。
47件が止まっていても、返事待ちが0なら、まずは詰まりを作っていない。
そこから1つずつ戻せばいい。
AI作業の棚卸しは、残件数ではなく「今すぐ人間が返すべきもの」から見る。